【2024】早炊きでも美味しい炊飯器おすすめ人気15選｜最速の時間は何分で炊ける？

バタバタと忙しい朝や職場からヘトヘトで帰ってきた夜でも、あったかいご飯が食べたいですよね。ただ、ご飯を炊きたくても準備する時間がない場合が多く、意外と時間をとられてしまう炊飯は自炊派の方にとっては大きな課題です。

そんな炊飯時間の確保が難しい場合でも、早炊き機能を搭載した炊飯器があれば、解決の助けになります。近年では、さまざまなメーカーが炊飯器に付加機能を搭載して多機能化されており、早炊き機能も搭載されているものも多いです。

この記事では、炊飯器の早炊き機能の特徴・最速何分で炊きあがるのか・おいしく炊き上げるコツを紹介します。また、早炊き機能付き炊飯器のおすすめ商品も紹介。さらに炊飯器購入者500人に行ったアンケート結果も掲載します。

☆この記事を読めば早炊き付き炊飯器がすぐに選べます！

「早炊きは美味しくない。」そう思っている人もまだまだ多いですよね。

しかし何事も時短が喜ばれる今、企業努力で早炊きモードも美味しく炊き上がるようになってきています。

従来の炊飯器の早炊きモードでは確かに、炊きあがりや味わいに難がありました。

本来じっくりと行う吸水工程が省かれるため、ご飯の旨味成分などが十分に生成されないほか、蒸らし工程も省くのでお米に水気が残りやすくなってしまうなど、そのデメリットは致命的なものばかり。

しかし、近年のモデルでは細かい炊き分け機能などを活用するほか、蓄熱性や熱伝導率の高い内釜を採用するなど、企業努力でそれらのマイナス要素を取り除けるようになりました。

そのため、炊きあがりのクオリティを求める方にもおすすめできるモデルが増えています。

炊飯器の早炊きモードは炊飯における工程の最初と最後を短縮or省略しています。

通常の炊飯工程は吸水・沸騰・炊き・蒸らしの4段階に分けられており、電気炊飯器でこれらの工程をすべて行うためにはおよそ50分ほどの時間が必要です。

早炊きモードではこのうちの吸水と蒸らしを短縮・あるいは省略し、炊飯時間を20分以上短くしています。

近年の一般的な炊飯器に搭載されている早炊きモードを使用すると、炊飯量などにも左右されますが平均しておよそ30分ほどでお米が炊きあがります。通常の炊飯時間を半分近く短縮ができるため、時間がないときには非常にありがたい機能です。

しかし、モデルによっては早炊きできるお米の合数が決まっている場合があるため、購入前には必ずスペックに目を通して自分のニーズに合っているかを確認してください。

一般的なモデルでも十分に有用性のある早炊きモードですが、一部の最新モデルや小型モデルでは、1合程度の少量炊飯を早炊きするとおよそ15分での炊きあげが可能です。

簡単なおかずを作っている間にお米が炊けるのであれば、忙しい朝などでも気軽にお米を食べられます。中には持ち運びが可能ながら、おかずも同時に短時間調理できる便利モデルも発表されており、その使い勝手の良さから話題となっています。

炊飯器大手メーカーの炊飯器をいくつかピックアップし、早炊き時間を比べたところ、最速で20分程度でした。

• タイガー魔法瓶 「JPI-X100」最速20分
• 日立「RZ-V100FM」最速21分
• パナソニック「SR-NB102」最速22分

早炊きの速度はメーカーによって傾向があるため、タイガー・日立・パナソニックで探すと比較的早いです。

早炊きモードを使用するうえで把握しておきたいポイントの1つがお米の種類です。通常の炊飯の場合、白米は40〜60分、玄米や炊き込みご飯は60〜70分とかかる時間が異なります。早炊きモードも同様に炊きあがり時間に差があることを考慮しましょう。

モデルによっては早炊きかつ炊き分け機能を搭載しているものもあるため、普段から白米以外を使用している方はそうした多機能モデルをチェックしてみてください。

早炊きモードを利用した際の炊飯器の電気代は通常の炊飯と変わりません。

その理由は省かれている工程にあります。炊飯器において電気代が最もかかってしまうのはお湯を沸騰させる工程であり、早炊きモードで省かれている吸水工程と蒸らし工程には元々微量な電力しか使用されていないからです。

そのため、使用時間が短いからと言って電気代が高くなったり安くなったりはしません。あくまで時間を節約できる機能として認識しておきましょう。

炊飯器にかかる年間の電気代についても記事の中盤で解説しています。下記のボタンから飛べるので、気になる方は先にチェックしてみてください。

実は、たった2つのポイントを意識するだけで商品選びを失敗する確率がグッと下がります。

その2つのポイントとは

これだけです。「その種類がわからない！」と思う方も多いと思いますが、じっくり解説しますのでご安心ください。詳細はこのあと述べますが、

最終的に【CHECK】の炊飯器に行き着くことになります。

あまりこだわりがない方は、ここまで絞ったら、あとは価格が安いものを選択すれば間違いありません。

それでは詳しく解説していきます。失敗しないためにも【必読】がついた見出しだけはすべて目を通してください！

炊飯器の容量選びで、炊き上がりの美味しさ・電気代・配置場所が決まります。

炊飯器の容量は「合」で表され、3〜3.5合・5〜5.5合・10合(一升)の炊飯器が主流です。1合はお茶碗大盛り（200g）で2杯分、コンビニおにぎり（100g）4個分にあたります。

炊飯器は普段の炊飯量にあわせて選ぶのが、美味しく炊くコツです。

• 炊飯容量の7〜8割程度が最も美味しく炊ける
• 必要以上に大きい炊飯器で少量を炊くと、電気代が余分にかかり味も落ちる
• 5.5合以上の購入を考えているなら、配置スペースは30cmあると安心

炊飯用のヒーターは7〜8割程度の炊飯時に、最も力を発揮します。

1〜2人暮らしでも、毎回3合程度炊いて冷凍・冷蔵保存しておく場合は、5.5合炊飯器がおすすめです。逆に大型炊飯器で少量を炊いても美味しく炊けません。

また、育ち盛りや運動部のお子さんのいるご家庭では、一度に一人あたりお茶碗一杯分以上を炊飯できる容量が必要です。子供が大きくなってきて、容量の大きいものに買い替えを検討する方も多いです。

あまり自炊をしない一人暮らし向けには、2合以下の小型炊飯器も出ていますが、炊いたお米は冷凍保存をしておくと都度炊飯の手間も減らせるため、最低でも3.5合、標準家庭なら5.5合以上の炊飯器がおすすめです。

年間の電気代は製品によってそれほど差が出ません。

ただし、少量を必要以上の大きさで炊飯すると、余分な電気代が発生します。

また、製品によってはエコ炊飯モードを搭載している場合もありますが、エコモードは水分を抑えて炊き上げるので固めに炊き上がります。

一方、コンセントの容量やブレーカーの落ちやすさはご家庭によりけりのため、使用電力が1,400Wを超える炊飯器を検討している場合は、事前に対応しているか確認しておきましょう。

象印の製品は固めに炊ける、エコモードの使用電力をデフォルト表記にしていることが多く、最大消費電力とは異なるので注意が必要です。

容量でおおよそのサイズ（外寸）や重量は決まります。

3.5合〜5.5合の標準サイズを考えているなら、横幅・高さ・奥行きがそれぞれ30cm程度確保できていると、無理なく配置できます。

ただ一升ほどの大型炊飯器になると、奥行きが35cm以上必要なことも多いです。

配置場所の上部に食器棚がある場合や、引き出し型のラックに配置を考えている場合は、蒸気レス機能がついているものがおすすめです。

ついていないものに比べて、炊飯器からでる蒸気を90%近くカットできるものもあるので、家具が傷んだり、蒸気口近くで火傷してしまったりを防ぐことができます。

また、重量によってはラックの耐荷重を超えてしまうことも。

耐荷重が10kg以上あるものでも、炊飯器が大半を占めてしまい、電子レンジなどが一緒に配置できなかったり、スライド式は5kg以下しか対応していなかったりするものもあります。

加熱方式はおおよそ予算で決まり、炊き上がりの美味しさや食感に影響します。

詳細は各章で解説しますが、大きく分けてマイコン式・IH式の2つ、IH式はさらに5つに分かれます。

• マイコン式｜価格が安い
• IH式
  
  • IH式｜お米の銘柄の個性が出る
  • 圧力IH式｜もちもち粘り気のある炊き上がり
  • 可変圧力IH式｜固さの炊き分けが得意
  • スチームIH式｜固めのハリ感がある炊き上がり
  • スチーム圧力IH式｜甘みの引き出しと固さの炊き分けが得意

実際に炊飯器を購入した500名に聞いた、使用中の炊飯器のタイプと容量は以下の結果になりました。

＊圧力IH式には可変圧力IH式・スチーム圧力IH式、IH式にはスチームIH式が含まれます。

炊き上がりの味は炊飯器の火力が決め手で、100度以上の沸騰温度をどれだけ維持できるかが、美味しさを左右します。

加熱方式はまず大きく分けてマイコン式とIH式の2つに分かれ、IH式の方が火力が高く、高温を維持できます。ただし、予算が10,000円を切る場合は、ほぼ自動的にマイコン式になります。

• マイコン式（3.5〜5.5合なら10,000円以下・一升なら10,000～30,000円）
  • とにかく予算を抑えたい方向け
  • おいしく炊き上げるための機能はほぼないが、内釜が厚いものを選ぶと◎
• IH式（10,000円以上）
  • 少しでも美味しい炊き上がりを求める方はこちら
  • 好みの食感にあわせてさらにIH式/圧力IH式に分かれる
  • 各メーカーこだわりの高級機は35,000円〜

マイコン式は1970年終盤から続く、釜の底部分に電熱ヒーターを搭載したモデルです。

底部分のみの加熱になるため、沸騰温度の持続性も低く、どうしても味は落ちやすい傾向にあります。また、3合以上の炊飯は加熱ムラも大きくなりやすいため、まとめて炊飯しない一人暮らし向けです。

また、安価なモデルはコスト削減のため、内釜の厚みを削っていることが多いです。内釜は厚みがあるほど高温維持や温度の均一性に有利なため、安価に済ませたい場合も、なるべく内釜が厚いものを選びましょう。

予算が10,000円以上確保できる場合や、美味しさにこだわりたい場合はIH式を選びましょう。

IH式は電磁誘導加熱で釜そのものが発熱するため、加熱ムラが少なく高火力です。IH式はさらに圧力IH式や、スチーム機能搭載など加熱方式が分かれます。詳細は次章で紹介します。

IH式は炊き上がりの食感で、IH式と圧力IH式（可変圧力IH式）にわかれます。食感の好みで決めてOKですが、圧力IH式は30,000円を超えるものも多いです。

• IH式（10,000円台〜）
  自然な甘さとしゃっきり固めの食感
• 圧力IH式（30,000円前後）
  甘みと粘りのあるふっくらもちもち食感
  • 可変圧力IH式
    甘みがあり、しゃっきり・もちもちの炊き分けが得意

【5つのIH式 炊き上がりの早見表】

繰り返しになりますが、IH式は電磁誘導加熱で釜そのものが発熱するのに対し、圧力IH式はさらに釜の中に圧力をかけます。

圧力で水の沸点が上がり、より高火力で甘みを引き出しながら、もちもちとした弾力のある炊き上がりになります。

さらに、加圧による高温状態から、一気に減圧する「可変圧力IH式」はより芯まで火が通り、固さの炊き分けも得意です。

IH式は圧力が加わらない分、粘りや甘みを引き出すのは苦手ですが、自然な甘さで銘柄の特徴が出やすい加熱方式です。逆に圧力IHはどの銘柄も同じ食感になりやすく、シンプルなIH式と比べると価格も高価です。

スチーム機能を搭載した、「スチームIH式」と「スチーム圧力IH式」については次の章で詳しく解説します。

スチーム機能は甘みを引き出した、ハリ・ツヤのある炊き上がりが特徴です。安価なもので20,000円台〜と、10万円近い高機種に搭載されている機能です。

• スチームIH式
  IH式が苦手な甘みを引き出し、ふっくら粒感のあるしゃっきり硬めの食感
• スチーム圧力IH式
  甘みはもちろん、圧力式が苦手なハリのある仕上がり。炊き分けも得意

スチーム機能はパナソニックと日立が採用しています。

炊飯時は高温のスチームによる加熱で、芯にしっかり火を通し、外側が粒感のあるしっかりとした食感に仕上がり、保温時にはスチームを浴びせることで乾燥やパサつきを抑えます。

自然な甘みのIH式に比べて甘みを引き出しやすく、また粘り強くぺちゃっとしがちな圧力IH式に比べて粒感・ハリのある炊きあがりです。

ただし、スチーム用の給水をセットする必要があったり、蒸気部分のお手入れが余分に必要なものもあったりします。

ここまでをまとめると予算別のタイプは以下のようになります。

• 予算10,000円を切るならマイコン式
• 予算10,000円以上でコスパもいいのはIH式
• 予算30,000円以上なら甘みや粘りに強い圧力式や、炊き分けに強い可変圧力式

炊飯器は10,000円を切る格安モデルから、10万円近い高級機まで価格帯がさまざま。アンケートでは購入前の当初の予算と、実際に購入後の満足感を調査しました。

結論、人によって最適な容量や機能は異なるため、もちろん高級機でないと満足感が低い、逆に高級機＝コスパが悪い、というわけではありません。

予算内で満足した方がどの価格帯でも大半を占め、当初の予算は30,000円以内が最も多い結果となりました。ただし、実際は「予算を超えたが満足した」と回答した方も一定数見られました。

あらかじめ予算が決まっていない方は、30,000〜50,000円確保できると、より炊き上がりの美味しさにこだわった炊飯器が見つかります。

弊社のアンケートでは、炊飯器は「予算30,000円」を見る人が多い結果で、実際に市場炊飯器のファミリー用5.5合炊きは30,000円前後が売れ筋と言われています。

しかし、家電屋さんで売り場を見ると、8〜13万円ほどの超高額炊飯器が並んでいます。何が違うの？と思いますよね。

炊飯器の価格設定は、

・加熱の仕方
・内釜

によって変わります。

炊飯器はどのメーカーも「かまどで炊いたご飯」を目標としており、それを実現するための技術が価格に反映されます。要するに、高額になるほど「かまどご飯」に近くなるとイメージしてください。

アンケートでは、「購入時に気にしたこと」の3位がメーカーであったのに対し、「実際は気にしなくてよかった」の1位としてもメーカーがあがっていました。

ランキングを見る前に再度確認。

失敗しない早炊き機能付き炊飯器を選ぶためのポイントはこちら！

（赤字部分はすでに解説済み）

毎日使用する方も多いからこそ、お手入れの手軽さは使い勝手に影響します。実際の使用感は使ってみないとわからないため、口コミを参考に以下を確認しましょう。

• 使用毎に洗わなければいけないパーツがいくつあるか
• つけ外しの構造は複雑でないか、ワンタッチで装着可能か

炊飯器は最もシンプルなものでも、内釜と内蓋の2つが使用毎のお手入れの対象です。

ただし製品によっては、上記2つに加えて1,2個都度お手入れが必要なモデルがあります。特にスチーム搭載モデルは蒸気口のパーツが余分についたり、圧力IH式は構造が複雑なものも多いです。

つけ外しが簡単なものは、パーツが1つ増えてもそこまでストレスに感じませんが、つけ外しに手間取るものは、毎日使っているとかなりのストレスになってきます。実際のところは使ってみないとわからないことも多いため、口コミでお手入れに関する苦悩がないか確認しましょう。

加熱方式である程度炊き上がりの食感は決まってしまいます。

ただし、自炊頻度が高く、気分や献立によってお米の固さ食感を調節したい方には、炊き分け機能がついたモデルがおすすめです。

銘柄炊き機能が付いているものなら、お米の銘柄にこだわりがある方も違いを存分に楽しめます。

調節ができると普段は柔らかめが好みの方も、カレーやハヤシライスなどのメニューはかために炊いたり、小さな子やご高齢の方はふっくらやわらかめ・大人はしゃっきりかためなど、別々に炊飯して冷凍保存しておいたりと、いつでも好みにあった炊き加減が楽しめます。

アイリスオーヤマの製品には50銘柄に対応した「銘柄炊き」搭載モデルもあります。各銘柄を最適なコースで炊き上げる、実際には6パターンほどの炊き分けですが、銘柄のうまみを最大限に楽しみたい方におすすめです。

調理機能はケーキ作りや低温調理に興味がある方におすすめです。

近年では煮込み料理に以外に炊飯器を使用したレシピも多く、通常の炊飯以外に

• パンやケーキの調理機能
• 低温調理機能
• 無水調理機能

いずれかの専用モードのみにしか対応していないレシピもあります。

調理機能がついているとお菓子作りのほか、炊飯〜主菜・副菜作りまで全て炊飯器に任せることができ、家事の手間を減らせます。

通常の炊飯はまとめて炊いて冷凍保存しておけば、いつもはご飯を炊いている時間に、おかず作りまで済ませられるので、夕食作りの時短になります。共働きの家庭はもちろん、お迎えやお子さんの相手に忙しい専業主婦（夫）の方にも嬉しい機能です。

デザインは配置場所と普段の生活スペースが離れている場合は、そこまで気にする必要ありません。アンケートでは機能性には満足しているが、唯一気になることとしてあげるなら〜といった立ち位置で「デザイン」をあげる声が目立ちました。

炊飯器は白または黒色が多く、上位機になるほどフォルムもゴツいものが多いです。また、黒色の炊飯器は白に比べてほこり汚れが目立ちやすいため、お手入れがマメでない方は白色のものを選ぶのが無難です。

また、シンプルなデザインは取っ手やしゃもじ置きが付かないこともあります。日常的に使用している方は、なくなると小さなストレスに感じるので注意です。

毎朝3食分のお米を炊く方は保温性もチェックしましょう。最長24〜40時間の保温機能がついたものもあり、朝炊いても夕食時に炊き上がりのような美味しさを味わえます。東芝や象印は特に保温に強い製品が多いです。

保温機能のなかには庫内の温度を下げる程度しかないものも。湿度センサーやスチーム機能付きなら保温性に優れています。炊いたごはんの水分が蒸発することによる保温時のパサツキや乾燥を防ぎます。

炊飯後、1食で使いきらない方は保温性能の充実性で選ぶのもおすすめです。

実際に使用してみないとわからない使い勝手は口コミサイトやSNSの使用者の声を参考にしましょう。

お手入れの手軽さ同様、どうしても製品のスペックを見るだけでは想像しにくいことも多いです。

タッチパネル式は一見スマートですが、使用してみると案外操作が難しかったり、炊き上がりの音が大きくてお昼寝中の小さなお子さまが起きてしまったり、と実際の使用環境でのイメージが湧きやすいです。

日常的に玄米や雑穀米・麦ごはんを食べる習慣のある方は、専用コースを搭載しているモデルがおすすめです。タイガーやティファール製品は専用コースの炊き分けが充実しています。

ミネラルやビタミン・食物繊維など栄養豊富な玄米などの健康米は、通常の炊飯モードで炊くとボソボソとした炊き上がりになります。専用コースがあれば、いつも通りメモリに合わせて水を入れるだけで匂いや固さが気にならずに美味しく食べられます。

また、無洗米を使用するご家庭も無洗米モードがあると焦付きやふきこぼれを防げます。

炊飯器の内釜の素材・コーティング材は炊き上がりの美味しさが決まります。ただし30,000円以下の製品はコストの関係上、内釜の素材自体はそれほど工夫がない部分です。

• 10,000円を切るマイコン式は、より内釜が厚いもの
• 30,000円以下の場合はコーティング材（プラチナや炭素が◎）
• こだわりが強い方は好みに合った内釜の素材

を注視しましょう。3つの要素をそれぞれ解説します。

内釜は厚みがあればあるほど、高温性を維持できたり、加熱ムラを防げたりします。IH式に比べ加熱ムラが生じやすく、価格帯的にコーティング剤も気持ち程度の厚みしかないので、内釜の厚みのみ気にすればOKです。

コーティング剤は、プラチナやダイヤモンドなどの炭素を使用していると、水の水素イオンに変化を加えることで、ふっくら甘みのある炊き上がりが期待できます。また遠赤外線は、蓄熱性を高め高温維持に役立ちます。

▶︎【早見表】内釜の素材と特徴

どの素材が一番いいということはなく、目的によって採用する素材が異なります。

高級炊飯器はこれらの内釜にコストの大半をかけているものも多いです。IH式や圧力IH式の場合、低コストで複数の材質を混ぜあわせた多層釜が使われていることが多いです。

鉄釜や土鍋は重みがあり、また、本炭釜と土鍋釜は落とすと割れやすいので優しく取扱いましょう。

記事前半に述べたように、炊飯器の機能性は加熱方式でおおかた決まるため、メーカーは聞き馴染みのあるものを選んでおけば間違えありません。

ただし、メーカーごとに得意としている分野があります。ここからは各メーカーの代表的な高機種モデルのブランド名と、各メーカーの炊飯器の特徴を詳しく解説します。

【早見表】炊飯器の主要メーカーとその特徴

バランスよくごはんの炊き分けをしたいなら、パナソニックがおすすめです。

上位機種の「Wおどり炊き」はスチーム可変圧力式に加え、高速相互対流が釜の中のお米をかきまぜ、よりふっくら粒感のあるお米に炊きあがります。

6段IHヒーターを搭載した高火力で、ふっくら粘り・甘みのあるごはんから、しゃっきりかためのご飯まで炊き分けが得意です。おこげも作れるほか、玄米や麦ごはんにも対応します。

かまどで炊いたようなもっちり食感が好みの方、お手入れを楽にしたい方には象印がおすすめです。

象印の上位機種「炎舞炊き」は可変圧力IH式でありながら、特殊なローテーションIH式を採用しています。底にある6つのヒーターが、かまどの下でゆらぐ炎のようにローテーションしながら、お米を複雑に対流させることで、かまど炊きのように仕上がります。

圧力IH式の「極め炊き」は最高水準の1.3気圧で、ふっくら粘り・甘みのあるごはんに炊き上げます。保温機能も充実しているため、ふっくらとしたお米の美味しさにこだわりたい方にぴったりです。

はっきりとした粒感と、ふんわりもちもち感を一度に両方味わいたい方には日立がおすすめです。

日立は「外硬内軟（外はしっかり、中は柔らか）」という、独自の理想の炊き上がりを持っています。最上機種の「ふっくら御前」でも、スチーム機能でこの炊き上がりを実現しています。給水の手間がかからないスチーム方式も独自路線です。

また、他メーカーが10万円近い最上位機種を出す中、日立は最上位機種でも5万円台で購入できます。最上位モデルは蒸気セーブ機能も搭載しているため、置き場所にも困りません。

コスパよく、しゃっきり食感のお米を楽しみたい方には三菱電機がおすすめです。

主要メーカーでは珍しく、圧力を使用しない自然な炊き上がりのIH式が特徴です。上位機種の「本炭釜 紬」でもここは同様で、最大10mmの厚みのある釜を強火力で加熱し、かまどで炊き上げたごはんに近い炊き上がりです。

圧力を使用しないため粒感が失われにくく、本格的な内釜で炊きムラを抑えたしゃっきりとした炊き上がりは、お米の粘りが苦手な方には最もおすすめできます。

香ばしいおこげが好きな方や、玄米を食べる習慣のある方にはタイガーがおすすめです。

上位機の「土鍋ご泡火炊き」は、本物の土鍋を使用した高火力の圧力IH式で甘み・ハリ・弾力のある炊き上がりが特徴です。約280度の大火力と圧力で粘りを引き出すため、硬くなりがちな玄米や麦ごはんも美味しく炊けます。

土鍋特有のおこげが楽しめたり、70銘柄と炊き分け機能も充実しています。また、お米ソムリエともいわれる「米・食味鑑定士協会」が開催する国際コンクールでは毎年タイガーの炊飯器が使用されています。

3.5合の小型炊飯器からも「ご泡火炊き」が出ていますが、こちらは本物の土鍋は使用していません。タイガー製品は小型炊飯器のシリーズも充実しているので、小型炊飯器をお探しの方はこのシリーズに限定する必要はありません。

毎朝3色分のお米を炊く方には、保温性に優れた東芝がおすすめです。

東芝の炊飯器は真空状態を作ることで、ごはんの酸化による黄ばみや水分の蒸発を防ぎ、最大40時間の「極め保温」が可能です。ただしエコ炊飯モードは、真空ポンプは作動せず、保温時間は12時間までになります。

上位機種の「炎匠炊き」なら、水の硬度と銘柄を設定するだけで、あとは自動でベストな状態に炊きあげてくれるため、炊飯機能も十分です。圧力IH式のため、甘みや粘りもしっかり引き出します。

安価に使いやすい炊飯器が欲しい、いろんな銘柄を楽しみたい方には、アイリスオーヤマがおすすめです。

アイリスオーヤマは最上位機種のIH式「瞬熱真空釜 極一粒炊き」でも3万円台で購入できる、手頃な価格帯が人気です。安価ではありますが、50銘柄の炊き分けや5つの使用用途にあわせた炊き上がりメニューを搭載しており、使い勝手も充実しています。

大手の上位機種が得意とする、粘り気のあるもちもち食感は苦手ですが、全体的に銘柄の炊き分けやハリ・粒感のあるしゃっきりとした食感は得意です。ふっくら系が得意な圧力IH式の炊飯器も一万円台から購入できます。

デザイン性にこだわりがある方や、ガス式のような固めの炊き上がりが好きな方はバルミューダがおすすめです。

デザイン家具メーカーのバルミューダは、炊飯器のデザインも他社とは一線を画しています。また、「BALMUDA The Gohan」は蒸気を使用しますが、通常のスチーム式と異なります。

通常はどのメーカーも、ご飯を対流させる（おどらせる）ことによって、ふっくらと炊き上げますが、バルミューダは炊飯時にお米を動かしません。上方からスチームをあてることで、ハリツヤのあるごはんに炊き上げます。

ガス式のようなかための食感が好きな方にはぴったりですが、保温は機能自体がないため、1回の炊飯で使い切らない方や、甘み・粘りのある食感が好きな方には不向きです。

頻度は高くないが、たまにはこだわった自炊もしたい方にはレコルトがおすすめです。

レコルトはウィナーズがリリースしている調理家電ブランドで、一人暮らしに嬉しいコンパクトモデルが多いのが特徴です。

コンパクトライスクッカーも炊飯容量2.5合と小型ながら、早炊きや玄米・低音調理にも対応しており、価格は一万円を切る多機能かつ高コスパの製品です。

クッカーの位置付けのため、一般的な炊飯器と比べると炊き上がりの美味しさは劣りますが、さまざまな機能を低価格で楽しみたい方にはぴったりです。

ネットワーク機能は主要メーカーの場合、パナソニックとタイガーの一部モデルに搭載されています。

パナソニックでは、出先から炊飯時間の予約や変更ができたり、収穫年に合わせて炊き分けしてくれたり、頻繁に使う炊飯コースを登録できます。

タイガーではAmazon Alexaと繋いで、残りのお米が少なくなったら自動でネット注文してくれたり、3日以上炊飯していなければ離れた家族に通知してくれたりと、買い物の手間から遠くに住む家族の見守りまでをサポートします。

早炊きでお米を美味しく炊きあげるテクニックとして、お米をあらかじめ水に浸しておきましょう。事前にお米を水に浸すしておくと、早炊きモードの際に省かれる吸水工程を補完し、お米の旨味成分などを引き出せます。

お米を水で研いだ後に浸しておくだけの簡単なテクニックなので、朝食分であれば夜寝る前に準備しておけば翌朝の朝食でより美味しい早炊きご飯を楽しめます。

通常の炊飯よりもスピーディーに炊飯できる早炊きモードですが、炊飯器のサイズに対するお米・水の量によって炊飯時間が異なります。

急いでいるときには炊飯器サイズの中間量で炊くと、炊き上がり時間をさらに短縮できます。

たとえば、一般的な5合炊き炊飯器でより早く炊くなら、米2.5合での早炊きがおすすめです。また、通常炊きでも炊きムラが気になる場合は、3合程度の量で炊くと均一にふっくら炊き上がります。

ご飯を炊いて食べたいけれど時間がないとき役立つのが炊飯器の早炊き機能です。一般的には30分程度で炊きあがり通常モードの約半分時短になります。早炊きでもおいしく食べるためのコツや、おすすめの早炊き機能付き炊飯器を参考に、時間がない時にも炊き立てのご飯を楽しみましょう。