【南部鉄器製も】鉄釜炊飯器おすすめ9選｜メリット・デメリットも紹介

日本人の主食であるお米を簡単に炊ける炊飯器。洗米と水の量をきちんとしておけばボタンを押すだけで美味しいご飯が炊けるので、多くの家庭で使われています。ご飯は冷凍もできるので、一人暮らしのお家でも炊飯器は活躍します。

また、最近では炊飯以外にパン・ケーキ・煮込み料理などさまざまな調理もできるモデルも。しかし、市場に流通している炊飯器の数が多く、どれを選べばいいのか分かりにくいとお悩みではありませんか。

そこで今回は、炊飯器選びの重要なポイントである内釜の中から「鉄釜」に注目してメリットやデメリットを詳しく解説していきます。併せて内釜のコーティングが剥がれてしまった時の対処法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

炊飯器の内釜には大きく分けて鉄釜・銅釜・土鍋釜・炭釜の4種類あります。鉄釜はその名の通り、内釜の素材に鉄を使って作られたもので、発熱性がよく熱伝導率が高いため、短い時間でご飯が炊けるのが特徴です。

IH式の炊飯器と相性がよく、素早く炊飯してお米の栄養素や旨みが損なわれにくくなるため、お米本来の味が楽しめます。

鉄は発熱・蓄熱・断熱性に優れている金属です。その性質は炊飯器の内釜にも受け継がれており、短い時間でお米を炊けます。ただ短い時間でお米を炊けるだけでなく、お米の栄養素や旨みを逃がしにくいのも鉄釜の特徴です。

また、鉄釜は炊きムラが少なくふっくらと大粒のご飯に炊き上げるので、食べごたえのある美味しいご飯が食べられます。

最近はさまざまな素材を使った炊飯器が多くなってきましたが、市場には鉄釜を使った商品が多く出回っています。特殊な素材を使った炊飯器は価格が高くなりがちですが、鉄釜の炊飯器は安いものから高いものまで幅広いのが特徴です。

鉄釜はほとんどのメーカーで取り扱っているため選択肢が多く、「とにかく安いもの」「美味しく炊けるもの」など用途に合わせて選べるのは十分メリットになります。岩手県の伝統工芸である南部鉄器を使用した炊飯器は、高額ですが美味しく炊けると評判です。

鉄釜には大きなデメリットはありません。しかし、鉄の性質上、どうしても釜が重くなりがちです。釜が重いとお手入れが大変なので、重さをデメリットと捉える方もいます。南部鉄器を使った鉄釜は釜だけでも2～3kgほどあるため、ご飯は美味しいけど洗うのが大変といった声もあります。

家電量販店などで炊飯器を購入する方は、実際に内釜を持ってみて使いやすいかどうかを確認するのがおすすめです。

象印の「南部鉄器 極め羽釜」は、何百年と受け継がれてきた職人の技術が詰まっています。蓄積性の高い南部鉄器が、羽釜炊きの強火をしっかり釜内に溜め込み、一気に集中加熱できるのが特徴です。よって、炊きムラを極限までなくせました。

炊飯器の機能も充実しており、ちらし寿司におすすめのすしめしやカレーにぴったりのしゃっきりなど7通りの好みの食感が楽しめます。

鉄釜の重さが決め手にかける方は、日立の「ふっくら御膳」をチェックしましょう。高伝熱の鉄釜を使用していますが軽量で使いやすいのが特徴です。さらに、アルミ合金性の内釜側面に鉄の粒子を打ち込む超音波打込製法を採用しています。

この製法と鉄釜の特徴である大火力で炊き上げられる素材のおかげで、炊きムラを抑えて美味しいご飯が炊き上がります。

パナソニックは、鉄釜・銅釜は取り扱っておりません。アルミやステンレスの釜にダイヤモンドフッ素コーティングを使用した釜が主流です。「おどり炊き」にも使用されているダイヤモンド竈（かまど）釜は、鉄釜にも劣らず高温加熱が可能で、炊き上がりの美味しさを追求しています。

さらに、軽さや丈夫さも兼ね備えたとても扱いやすい内釜です。

銅釜は熱伝導率が高いため、釜全体に熱が行き渡りムラを抑えるのがメリットです。さらには、お米1粒ずつにもしっかりと熱を伝えるので、食感はやわらかくふっくらとした炊き上がりになります。デメリットとしては、経年劣化によるメッキの剥がれがある点です。

銅のコーティングが剥がれて知らない間に摂取するのに不安を持つ方もいます。しかし、銅は体に必要な成分であり、少量であれば摂取しても問題はありません。ただし、気になるようであれば、メッキの剥がれが見られたら内釜の修理や交換をおすすめします。

銅釜と鉄釜の違いは「発熱効率」です。銅釜は鉄釜に比べると発熱効率が劣るのは否めません。どちらも熱伝導率に優れていますが、発熱効率の違いは電気代にも関係してきます。1度の炊飯ではそれほど違いは気になりませんが、年単位で見た場合には鉄釜の方がお得です。

もちろん好みもありますので、炊きあがりや使い勝手のよさで見極めてください。

炊飯器の内釜には鉄釜に限らずフッ素樹脂などでコーティングされています。コレは炊飯時の焦げ付きやこびりつきを防止するものですが、長く使っていると剥がれてくる場合があります。

剥がれてしまっても機能・性能・衛生面には特に問題なく使えます。もし万が一、コーティングを食べてしまっても体には吸収されず排出され、人体には影響ないので使い続けても問題ありません。

最近では個人でフッ素コーティングができる商品も販売されています。使い方はコーティングしたいものに塗るだけなので誰でも簡単に使えるのが魅力です。ただ、あまりにボロボロの状態では効果がない場合もあるため、コーティング剥がれを発見した直後や事前に保護する目的で使うのが効果的です。

フッ素コーティングスプレーには金属に使えるもの、衣類などに使えるものなど種類がありますので、購入する際は何に使えるのかを確認しておきましょう。

フッ素コーティングスプレーではごまかしが効かない時は、修理業者に依頼する手もあります。代替品を購入するよりも安く新品同様の内釜が戻ってくるため、あまりお金をかけたくない方におすすめです。

ただし、修理依頼中は炊飯器が使えない点と修理業者があまり多くない点がデメリットになります。業者に依頼すると数日～数週間は炊飯器が使えなくなるため、その期間が待てない方にはおすすめできません。

すぐに何とかしたい方は鉄釜を買い替える選択もあります。ただし、あまり古いモデルだと対応の内釜がない場合も考えられます。また、内釜だけでも数千円以上するので安く抑えたい方には向きません。

一例ですが、2万円の炊飯器の内釜だけを購入しようとして1万円かかったとの話もあります。内釜を買い換えるなら炊飯器ごと買い換えた方がより長く使えるため、内釜だけか炊飯器ごと変えるかよく考えておきましょう。

鉄釜を使うと鉄分が補給できます。鉄釜を使って炊くと鉄分が溶け出して食品に吸収されます。手軽に鉄分が摂取できるため、健康面でも鉄釜の使用がおすすめです。トマトや酢などの酸性の食品は、より鉄分が溶け出しやすいため、リゾットや酢飯などを鉄釜を使って調理しましょう。

鉄釜炊飯器の特徴やおすすめ商品を紹介しました。鉄釜は多くのメーカーに扱われているため選択肢が多いのが特徴です。しかし、同じ鉄を使っていても各メーカーのこだわりや炊き上がりが異なるので、ご飯の美味しさを追求するなら釜にも注目してください。