炊飯器の大きさやサイズの目安は？｜3合と5合どっちがいい？容量の目安も

炊飯器を購入するとき、一度に炊くご飯の量と炊飯器のサイズを合わせて選んでいませんか？実は、炊飯器でおいしいご飯を炊けるのは最大容量の8割までです。ですから、一度に炊く最大の量は、3合サイズで2.4合、5合サイズで4合、一升サイズで8合を目安にするといいです。

ひとつ上のサイズの炊飯器も選択肢に入りますが、電気代も無駄にかかります。「大は小を兼ねる」とは言いますが、ご飯を炊ける量の多い炊飯器ほど本体サイズも大きくなるため、設置場所のスペースも考慮しなくてはいけません。また、一人暮らしや4人家族などの人数によっても左右してきます。

そこで今回は、「炊飯器の大きさやサイズ選び」のコツと「おすすめのメーカー」をご案内します。また、人気の炊飯器の中から、特におすすめの炊飯器をサイズごとに厳選しました。さらに、「忙しいときでもおいしいごはんが炊ける裏技」もご紹介します。ぜひ、最後まで読んでください。

炊飯器は一度に炊ける量が決まっていますが、少ない量でも炊けます。しかし、よりおいしいごはんを炊くには、釜いっぱいに炊くのが基本です。少なめのごはんをおいしく炊くなら、その量に合ったサイズの炊飯器を使うのが理想といえます。

なお、目安は炊飯器の最大量の8割程度です。炊き込みごはんの場合は、白米を炊くときよりも炊ける容量が減るので注意しましょう。

一人暮らしから二人暮らしの場合は、3合サイズから3.5合サイズの炊飯器を選ぶといいです。ごはんを炊ける最大量は3.5合サイズの場合、2.8合以内に抑えるとおいしいごはんが炊きあがります。

• 3.5合・・・お茶碗に軽く7杯くらい
• 2.8合・・・お茶碗に軽く5杯くらい

炊き込みご飯を炊くときは具の分の容量が増えるため、0.5合ほどの余裕を見ましょう。ですから、3合の炊き込みご飯を炊くなら、3合サイズでは容量不足です。その場合は3.5合サイズや5合サイズも検討してください。

一人暮らしだから3合サイズは少し大きいと感じる人もいるのではないでしょうか。少し多めに炊いて残ったごはんを冷凍保存すると、忙しいときも素早く食事の仕度ができるようになります。ただし、一人暮らしでお米を炊いて食べることが少ない人であれば、1合炊きでも十分な場合もあります。普段どの程度の量のごはんを食べるかどうかで、サイズを検討してみましょう。

3人家族・4人家族・5人家族で使う炊飯器は、5合サイズを目安に選びましょう。5合サイズの炊飯器は最大で5.5合のご飯を炊けますが、お米の量を4.4合以内に抑えるとさらにおいしく炊き上げられます。

• 5.5合・・・お茶碗に11杯程度
• 4.4合・・・お茶碗に9杯程度

食べざかりの子供がいる5人家族で一度に5合のご飯を炊くなら、一升サイズの炊飯器も検討するといいです。ただ、炊飯器のサイズが大きいほど電気代の負担が増えますのでその点も考慮して選びましょう。

6人以上の家族には一升サイズの炊飯器がおすすめです。

• 一升・・・・お茶碗に約20杯分
• 8合以内・・・お茶碗に約16杯分

のごはんをおいしく炊き上げられます。サイズが大きいので年間の電気代は多めですが、月額にすると100円ほどの違いなので、あまり気にしなくてもいいです。

一升炊きの炊飯器は本体サイズも大きいので、購入する前に設置場所を確かめておくことも大切です。ご飯を多めに炊いて保温をするなら、優れた保温機能を搭載した炊飯器がおすすめです。

価格が安いマイコン炊飯器は、「ご飯の味よりも、できるだけ安い炊飯器を選びたい」という人におすすめです。ごはんを炊くだけなら、5000円以下の価格で購入できるマイコン炊飯器もあります。

また、1合炊きなど、一人暮らしの人に使いやすいサイズの選択肢が豊富です。ただ、マイコン炊飯器はヒーターで内釜の底部に熱を与えて炊飯するため、どうしても熱ムラができやすくなります。

IH炊飯器は、内釜自体が全体的に発熱するので加熱ムラが出来にくいです。そのためお米の一粒一粒に熱が通り、おいしいごはんを炊き上げられます。硬めのごはんと相性がいいので、しゃきっとした食感が好みの人におすすめです。

マイコン炊飯器よりも価格は高めですが、圧力IH炊飯器よりは安い1万円から5万円前後で選べます。IH炊飯器の価格差は、搭載されている機能や内釜の素材によるものです。特に機能や内釜の素材にこだわらないのであれば、安い価格で購入できます。

できるだけ安い価格の炊飯器でおいしいごはんを炊くなら、IH炊飯器が最もコスパに優れています。

圧力IH炊飯器の炊飯方式はIH炊飯器と同じですが、内釜に圧力をかけることでお米の甘みと旨みを上手に引き出します。ごはんがふっくらと炊きあがるので、粘りのあるやわらかい食感が好みの人におすすめです。

ただ、構造が複雑になるため部品点数が多く、お手入れに手間がかかります。圧力IH炊飯器を選ぶなら、簡単に分解ができて洗いやすいものを選びましょう。

また、圧力IH炊飯器は、多機能で価格が高めの高級機種が多い傾向です。特に炊けたごはんを保温する人は、保温機能にもこだわるといいです。主食のごはんにこだわりたい人は、圧力IH炊飯器をチェックしてみてください。

炊飯器は、お米と水を入れた内釜を加熱することでごはんを炊く仕組みです。内釜の性能はお米の加熱性能に大きく関わるため、ごはんの炊きあがり具合にとって重要といえます。この内釜は、メーカーやモデルによって素材が大きく異なります。

一般的な金属製の金属釜は熱が伝わりやすく、効率的に炊けるので早炊きをしたいときにも適しています。その他にも、自然素材の炭や土鍋の釜もあります。内釜の厚みが大きいとその分熱を伝えやすくなることから、味にこだわったおいしいごはんを食べたい場合は土鍋の内釜や炭を使った内釜を選んでみましょう。

忙しい1人暮らしの方には、素早く炊飯ができる早炊き機能が便利です。40分から1時間ほどかかる炊飯も、早炊き機能なら30分ほどでごはんを炊き上げられます。一人暮らしの少ないごはんの量なら、もっと早く炊き上がります。早炊き機能の性能は向上しているため、炊きたてなら普通に炊いたときと味に大きな差はありません。

温度管理が得意な炊飯器の中には、調理機能を搭載したモデルもあります。調理機能を使うと、味が染み込むまでに時間がかかる煮込み料理も手間がかかりません。炊飯器で作った煮込み料理やスープを鍋に移してからごはんを炊くという使い方もできるので便利です。

パン生地を発酵させる機能や、ケーキを焼き上げる機能を搭載した炊飯器もあります。炊飯器でパン作りは意外に思われますが、温度管理が得意な炊飯器だからこそ搭載された機能です。オリジナルのパンや手作りのケーキは、子供や来客のおもてなしに喜ばれます。料理好きな人は、キッチンライフを豊かにする調理機能をチェックしてみてください。

炊飯器の保温をよく活用する人におすすめなのが、優れた保温機能です。普通の保温は5時間から6時間ほどでごはんの水分が飛び、硬くなります。

しかし、スチーム保温や真空保温はごはんの水分を保ち、40時間味を大きく落とすことなく保温をします。また、保温したごはんを熱々で食べたい人には、高温保温や再加熱機能が便利です。さらに再加熱機能は、ごはんが好みよりもやわらかく炊きあがったときに、余分な水分を飛ばせます。

蒸気カット機能とは、炊飯器から出る蒸気を抑えてくれる機能です。通常は上部から吹き出すことが多くスペースを確保する必要があるのですが、この機能があれば不要です。また蒸気に触って火傷する心配も減ります。

高性能・多機能な炊飯器は多いものですが、特に圧力IH式の炊飯器はパーツが多く、使った後のお手入れが面倒になりがちです。また、内釜の違いもお手入れのしやすさに関係しており、たとえば重量のある鉄釜はお手入れがしづらくなることも考えられます。

炊飯器は毎日使う家庭が多いキッチン家電なので、お手入れのしやすさも注目すべきポイントです。最近の炊飯器は多機能でも洗浄が必要なパーツを少なくしているタイプもあります。内釜の重量もあらかじめ確認しておくと、毎日のお手入れしやすくなります。

炊飯器は白米のごはんを炊くための家電ですが、さまざまな炊き方ができるモデルも多く販売されています。お米の銘柄別に最適なモードで炊ける「銘柄炊き」や麦や玄米の炊飯機能、お粥を作れる機能なども選択可能です。

これらの機能は、メーカーごとに異なるため、普段どんなお米を食べているか、使いたい機能があるかどうかをチェックするといいです。

象印の「炎舞炊き」は、かまどの炎のゆらぎを再現しています。部分的な集中火力を繰り返すことでお米が激しく舞い上がり、一粒一粒までふっくらと炊き上げる事ができるのが特徴です。高さ最大26.5cm、横幅最大31cmの大容量も魅力のひとつです。

また、「我が家炊き」機能により、食べる人の好みに応えて進化します。炊飯器に前回食べたご飯の感想を入力することで、 121通りの炊き方から好みの食感に炊き上げる事ができるのが特徴です。さらに「極め保温」や「うるつや保温」が、ごはんのおいしさを長時間キープします。

そして、お手入れに手間がかからないのも、象印炊飯器が人気の理由です。「クリーニング」機能が、炊き込みご飯などのニオイ残りを抑えます。

パナソニックの「おどり炊き」は、変動する火力によって起きる激しい対流が炊きムラを抑えます。甘みと旨み、そしてハリのある、やわらかい食感のごはんに炊き上げる事ができるのが特徴です。さらに追い炊きと蒸らしの工程で220℃の高温スチームを噴射し、旨みをしかりと閉じ込めます。

また、「鮮度センシング」も注目をしたい機能です。お米は2週間ほどで乾燥米になりますが、「鮮度センシング」はお米の鮮度を常に見守り、最適な圧力に調節してお米を炊き上げます。乾燥したお米でも、新米のようなおいしいご飯を楽しめるのがポイントです。

また、お米の銘柄の個性に合わせて炊き分ける「銘柄炊き分けコンシェルジュ」は、お米にこだわりたい人におすすめの機能です。

タイガーの炊飯器ブランド「炊きたて」は、高火力と泡「ご泡火（ほうび）炊き」でごはんをおいしく炊き上げます。高火力が生む細かくて均一な泡はお米を傷つけにくく、閉じ込めた旨みを逃しません。

内釜に土鍋コーティングを施しているメーカーはさまざまにありますが、本土鍋釜を採用しているのはタイガーだけです。蓄熱性の高い「遠赤土かまど」が本土鍋釜に熱を伝え、遠赤効果の輻射熱と280度にもなる圧倒的な火力で、お米の一粒一粒をじっくり加熱するのが特徴です。

また、蓄熱性に優れている本土鍋釜は、炊きあがったごはんの味を長時間落とさないように保てます。ただ本土鍋釜は割れやすいので、取り扱いには注意することが大切です。

東芝の炊飯器は大火力と火加減を追及した「炎匠炊き」で、ごはんのおいしさを引き出しています。さらに内釜を真空にすることでお米にしっかりと吸水させ、やわらかさと粘りのあるごはんを炊き上げるのが特徴です。

また、東芝の真空技術を取り入れた「真空保温」は、水分の蒸発と酸化による黄ばみを抑え、最大で40時間もごはんのおいしさを保ちます。朝炊いたごはんを翌朝でもおいしく食べられるので、忙しいときのまとめ炊きに便利です。

炊飯器で長時間の保温をしたい人は、東芝炊飯器をチェックしてみてください。

日立の「極上ひと粒炊き」は、大火力・圧力・スチームで理想的な「外硬内軟（がいこうないなん）」のごはんを炊き上げます。また、日立炊飯器の中では、蒸気がほとんど出ない「蒸気カット」モデルも人気です。蒸気を抑えるので、置き場所に困ることもありません。

また、スチームを上手に使う日立炊飯器は、保温時にスチームを噴射する「スチーム保温」でごはんの乾燥を防ぎます。保温したごはんもおいしいままに食べたい人は、日立炊飯器を検討してみてください。

「もうすぐ家族が帰ってくるのに、お米を水に浸す時間がない！」と慌てることはありませんか？実はお米を水に浸さなくても、おいしいごはんを炊ける裏技があります。とてもかんたんに時短もできるので、ぜひ実践してみてください。

1. いつもと同じようにお米を研ぎましょう。
2. 研いだお米をザルに移します。
3. お米にさっと「ぬるま湯」をかけてください。
4. 「ぬるま湯」をかけたお米はすぐ内釜に入れ、そのまま炊飯器で炊きます。

ぬるま湯をかけるのがポイントです。熱いお湯をかけるとお米が煮えてしまうので、人肌から人肌より少しあたたかい程度のぬるま湯を使用してください。研いだお米にぬるま湯をさっとかけるだけで、水に浸したお米のようにふっくらとしたごはんが炊きあがります。

炊飯器はキッチンに設置するのが一般的ですが、置き場所に困っている場合、キッチンに置く場所がない場合は、キッチンワゴンやラックに置くのがおすすめです。炊飯器を収納できるキッチンワゴンやラックは多数市販されているので、使用中の炊飯器のサイズに合ったものを探してみましょう。

炊飯器のサイズの選び方とおすすめ炊飯器を紹介してきました。サイズ・炊きあがりの特徴・便利な機能を参考に、食卓を贅沢にしてくれる炊飯器を見つけましょう。