炊飯器のマイコン式とIH式の違い｜変わらないって本当？マイコン式とは何なのかも解説

日本食といえばお米ですよね。炊飯器はお米を炊くのに欠かせない調理家電ですが、マイコン炊飯器・IH炊飯器・ガス炊飯器など複数の種類があります。それぞれお米の炊き方・性能・価格帯が異なるので、目的に合わせたものを選ぶのが大切です。

ガス炊飯器はガス栓に接続する必要があるので、設置場所が限られる・商品数が少ないなどのデメリットがあげられます。そのため、マイコン炊飯器かIH炊飯器を選ぶのがおすすめです。

マイコン炊飯器とIH炊飯器どちらを使用したらいいかも気になるところです。本記事では「マイコン式とは」の解説・マイコンとIHの違い・消費電力について紹介しています。圧力IHの炊飯器なども紹介するので、それぞれどんな人におすすめなのか、味はそんなに違うのか・変わらないのか、結局どっちがおすすめなのかを詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

マイコン炊飯器は、内釜の底部分にヒーターが取り付けられているのが特徴です。ヒーターによって熱せられた内釜を経由して水分を温めて炊飯します。ヒーターが直接内窯を加熱する「直接炊き」と、外釜に入れた水を熱して蒸し上げる「間接炊き」があります。一般的なのは曲折炊きですが、バルミューダでは間接炊きを採用しています。

マイコン炊飯器の場合は、最も熱い箇所が内釜の底に集中するため、炊くときに投入した水分量が少ないと底付近のごはんがカピカピになりやすいのがデメリットです。炊飯器に入れる水分量には気を付けましょう。

IH炊飯器は、電磁誘導加熱技術を使ってお米を炊きます。ヒーターではなく、外釜に取り付けられたコイルからの熱を内釜に伝えて炊飯するのが特徴です。釜全体が熱せられるため、お米全体に均等に熱が伝わってムラのない炊き上がりになります。また、保温機能や炊きわけ機能など搭載機能が充実しているのも魅力です。現在主流になっているのはIH炊飯器で、定番の炊き方です。

マイコン炊飯器とIH炊飯器とでは、お米を炊くときの火力が大きく異なります。IH炊飯器は最新技術を用いているため、高火力でお米を炊けるのがメリットです。お米の芯まで熱が伝わるのでふっくらとします。

ただし、IH炊飯器では火力を上げるために、必要な消費電力が高いのがデメリットです。一時的な消費電力増加によってブレーカーが落ちる場合もあります。電子レンジやオーブントースターなど消費電力の大きい電化製品と同時に使用しないように気をつけましょう。

マイコン炊飯器とIH炊飯器では価格にも大きな差があります。マイコン炊飯器は1万円以下のものが多く、7千円〜8千円が相場です。最低限のシンプルな機能しか搭載していないので、価格が安くなります。

IH炊飯器は安いモデルでも1万円程度で、高いモデルでは10万円を超えます。おいしさにこだわったさまざまな機能が搭載されているため、価格が高くなる傾向があります。ですが、その分ラインナップも充実しているのが魅力です。

先ほど説明したとおり、マイコン炊飯器はIH炊飯器よりも低火力で炊きムラができやすいため、IH炊飯器に比べると味が劣る場合が多いです。しかし、マイコン炊飯器でも機種選びや炊き方のコツを押さえれば、十分おいしいご飯を味わえます。

マイコン炊飯器を選ぶときは、以下の機能性を備えたモデルがおすすめです。

• 内釜が厚い
• 炊きムラの対策が施された高級機種

また、マイコン炊飯器で美味しく炊くには、以下のポイントを押さえておきましょう。

• 炊飯容量の6～8割ほどで炊く
• お米の保管・洗い方を適切に行う
• 水にこだわる

マイコン炊飯器では炊き上がりにムラがあると、「あまり味が美味しくない」「まずい」と感じるようですが、お米の炊き方を変えれば美味しく炊けるようになります。

以下の記事では、おいしく炊けるマイコン炊飯器の選び方や正しいご飯の炊き方について、より詳しく解説しています。マイコン炊飯器を検討中の方は、こちらもぜひチェックしてくださいね。

炊飯器の中で最も安いのはマイコン炊飯器です。安くても性能が悪いわけではないため、コスパを重視するならマイコン炊飯器が適しています。機能にこだわりがなく、できるだけ安い炊飯器が欲しい方におすすめです。

昔ながらの炊き方が特徴のマイコン炊飯器ですが、炊き上がりのごはんの品質も悪いわけではありません。ただし、格安の商品は加熱ムラができやすいものがあるので注意が必要です。信頼できるメーカーのマイコン炊飯器を選びましょう。

マイコン炊飯器は、3合～4合程度の小容量の炊飯器がたくさん用意されています。IH炊飯器は5合以上の大容量のモデルが多く、一人暮らし向けの小容量炊飯器が少ないです。

まとめ炊きをする場合はIH炊飯器の方が適していますが、こまめに炊いて炊きたてのごはんを食べたい場合はマイコン炊飯器がおすすめです。マイコン炊飯器は、本体価格も消費電力もIH炊飯器より安いので、ひとり暮らしをはじめた大学生や新社会人の方におすすめとなります。

IH炊飯器はガスと同等の高火力で一気に炊きます。そのため、マイコン炊飯器よりも短時間で炊き上げられるのがメリットです。また、早炊き機能も充実していて、20分以下で炊き上げるモデルもあります。早炊きでもごはんの味は落ちません。

朝のような忙しい時間帯での炊飯時間を短くしたい方や、帰宅してすぐに炊きたてのごはんを食べたい方はIH炊飯器がおすすめです。お米を炊くのを忘れたときもおいしく早く炊けます。

IH炊飯器は内釜全体を熱しているため、すべてのお米にムラなく熱が行き届きます。そのため、どこを食べてもおいしいごはんが炊きあがります。味を重視するならIH炊飯器がおすすめです。

圧力IH炊飯器とは、IH炊飯器と炊飯方式は同じですが、そこに圧力をかけるタイプの炊飯器です。圧力をかけるのでもちもちのご飯に炊きあがるのが特徴。IH炊飯器は、シャッキリとした炊きあがりのため、もちもちご飯が好みの方には圧力IH炊飯器がおすすめです。

一方で、圧力IH炊飯器はIH炊飯器よりも本体価格や電気代が高い傾向にあります。しかし、ご飯にこだわりのある方に支持されています。

以下の記事では、おすすめの圧力IH炊飯器をランキング形式で紹介し、2万円以下で買える安いモデルも掲載。圧力IH炊飯器が気になる方はぜひ参考にしてください。

マイコン炊飯器とIH炊飯器の電気代はどれくらい違いがあるのかを具体的に算出してご紹介します。また、保温時の電気代はどれくらい変わるかもチェックしていきます。炊飯器を選ぶ際の参考にしてください。

ここでは、マイコン炊飯器・IH炊飯器・圧力IH炊飯器の3種類の炊飯器による電気代について、数値計算をしていきます。電気代を求める式は、消費電力（W）÷1,000×1日の使用時間（時間）×1kWhあたりの電力量料金（円/kWh）＝電気代となります。電気代を求めるために必要な消費電力を表にしています。

マイコン炊飯器・IH炊飯器・圧力IH炊飯器の3種類での炊飯器の電気代を比較して表にしています。1回の炊飯にかかる電気代・保温1時間での電気代・保温5時間での電気代をまとめました。

※1回の炊飯時間を1時間と仮定

※計算式で使う電力量料金は1kWhあたり27円とする

IH炊飯器はマイコン炊飯器よりも消費電力が大きいため、1回の炊飯に必要となる電気代はIH炊飯器が0.8円高くなっています。保温時の電気代は各炊飯器でほとんど違いがありません。炊飯にかかる電気代も参考にして自分に合った炊飯器を選択してください。

炊飯器の容量は世帯・家族の人数に合わせて選びましょう。一人暮らしなら1～3合・2人～3人なら3～5合、3～5人なら5.5合炊きが適しています。6人家族以上の場合は一升炊きサイズがおすすめ。実際の炊飯量よりも少し大きめの容量を選ぶと、炊きムラを抑えやすいです。

ご飯の美味しさ・炊きあがりの質を保つには、お手入れが欠かせません。炊飯器のお手入れを怠ると衛生面で不安を抱えるほか、ご飯の質にも影響を与えます。上記を踏まえ、お手入れの手順がシンプルで、手間のかかりにくい機種を選びましょう。購入の前に、取り外して洗う部品の数や手間を確認するのがポイントです。

炊き分け機能とは、白米・麦・玄米といった穀物の種類に応じて炊き方を変えられる機能です。最近は同じ白米でも品種・銘柄に合わせられる「銘柄炊き」も登場しており、より個人の嗜好やライフスタイルに合わせた炊飯方法を選びやすくなっています。

蒸気カットは、炊飯時に生じる蒸気を大幅に抑制する機能です。主に日立・三菱の一部製品で実装されており、蒸気レスに近い状態で炊飯できるため、小さい子どもやペットのいる家庭にぴったりです。また天井の低いキッチンラックでも収納しやすいため、省スペースにも適しています。

調理機能とは、炊飯以外の調理にも対応する機能です。具体的にはパン・もちといったこねる作業のほか、カレー・おでんのような煮込み料理類をこなす機能が該当します。食事用のメニュー以外にケーキ・プリン・ゼリーといったスイーツを作れる機種もあるため、料理好きの方はぜひチェックしましょう。

マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いや、どちらの炊飯器を選択すべきかについて解説しました。予算が許すならIH炊飯器がおすすめですが、コスト重視ならマイコン炊飯器で炊き方を工夫しましょう。本記事を参考に、最適な炊飯器を選んでください。