炊飯器の水蒸気対策は？｜ニトリや100均も！【蒸気対策・汚れ防止シート】

炊飯器から湯気が出るのは炊飯するにあたっては、ごく普通の光景です。炊飯器が正常に機能している証拠でもあります。しかし、炊飯器の蒸気がキッチンの食器棚や壁に当たって生じる影響についてはあまり考えませんよね。

蒸気が棚や壁に当たったからといってすぐに影響が出るわけではありません。長期に渡って当たり続けると棚の天板にカビが生えたり、キッチンの棚が劣化したりと深刻な影響が出る可能性があります。そこで大切なのが早めの水蒸気対策です。

この記事では蒸気への対策方法や炊飯器の上に貼る珪藻土シートなど、さまざまな種類からおすすめの商品を紹介します。ニトリのラックや100均のシートなども紹介していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

炊飯器から出る蒸気は高温なのでうっかり触ってしまうとやけどをする恐れがあります。特に、小さな子供はまだ蒸気の危険性が分からない上に、興味を持ったものには何でも触れたくなる時期なので何らかの対策が必要になります。

炊飯器はキッチンラックや備え付けのキッチンボードに置いている方が多いと思います。この場合、炊飯中は蒸気が棚の天板に当たり、水滴が付いて濡れます。これが長期間に渡って続くと、天板にカビが生えたり、熱によって素材が劣化したしまったりする可能性があるので何か対策をするのが大事です。

最近の家の壁紙は樹脂製のビニールクロスを使用しているケースが多く、壁紙が水蒸気の水分を含んで傷むとは考えにくいです。ただし、壁紙に使用されている接着剤は水に弱い場合があります。

壁紙と壁紙の繋ぎ目から蒸気の水分が入り込み、接着効果が弱まって壁紙がはがれる可能性もあります。炊飯器を置く時はは壁との距離をあけるのも大切です。

実際に、炊飯器の上は何センチあればいいのか気になります。炊飯器の蒸気を逃がすためには理想としては1mくらい欲しい所です。しかし、実際には50cmくらいしか開けられない方がほとんどです。

開けられない場合は蒸気が当たらないようにカバーで蒸気を逃がす、別の場所に炊飯器を移動して炊飯するなど工夫するのをおすすめします。移動させるのが面倒ならばスライドトレーなどを使えば移動させずに済みます。

炊飯器をキッチンラックや食器棚に置きたい場合には、蒸気の当たる天板部分に吸収素材を使用したものがおすすめです。中でも最近は「Moiss（モイス）」を使用した食器棚が人気を集めています。人気のニトリでも、モイスを使用した商品が販売されています。

Moissは天然素材である土壁や木を進化させて開発された内装材で、余分な湿気を吸収するほか、防カビ効果や消臭効果も期待できる優れものです。ただし、Moissの効果は3～5年と言われているので、購入する際はMoissが交換できるかどうか確認しましょう。

もともと使っている食器棚やキッチンラックがある場合には、蒸気対策のためにわざわざ買い替えるとコストがかさみますよね。そのような方におすすめなのが、今使っている食器棚に珪藻土を取り付ける方法です。

バスマットやコースターでもお馴染みの珪藻土は、余分な水分を吸収するだけでなく自立呼吸により溜まった水分を放出できます。ホームセンターやインターネットでも手軽に購入できるので、ぜひ試してください。

炊飯器をカップボードやラックなどの上に置いている場合、蒸気が当たるのは吊り戸棚の下部分である場合が多いです。最近は戸棚が吸収仕様になっているものもありますが、そうでない場合には工務店や業者などに依頼して吸収素材を取り付けてもらえます。

工事の規模や大きさによって価格は変動しますが、どうしても吊り戸棚の下に炊飯器を置きたい場合には有効な方法です。

キッチンラックを使用している方で、家にあるもので何か対策できないかと考えている人はタオルを活用するのもひとつの手段として有効です。キッチンラックはスチール製のものが多く、水蒸気が直接当たるとサビの原因になります。以下にタオルを使った対策とポイントをまとめました。

タオルを使った対策方法とポイント

• ラックにタオルを巻いて直接蒸気が当たらないようにする
• 湿ったタオルがラックに触れないように、少しゆるくタオルを巻くのがポイント
• タオルの上にマグネットを置くと固定されてずれるのを防げる
• 厚みのあるタオルは固定しづらいが蒸気の吸収力は大きい
• タオルの種類や柄は好きなものを使う

蒸気が天板に当たるのを防ぐために、棚がスライド式になっていて引き出せる仕様のものがあります。スライド式の部分に炊飯器を置いて使用時に引き出せば、蒸気を空気中に逃がすので天板が濡れずに済みます。

ただし普段は収納されている棚を一時的に前に出して使用するため、慌てているとぶつかって怪我をする可能性もありますので気をつけましょう。

あまり広く知られている方法ではないものの、エアコンの配管化粧カバーを炊飯器の蒸気口に取り付け、蒸気の排出先をコントロールする方法があります。

この方法は棚の天板に蒸気が当たるのは回避できますが、取り付けに手間がかからないので実際に行っている人は一定数いるようです。ただし、配管化粧カバーの先から水滴が垂れるときもあり、見た目がいいとは言えません。見た目にこだわらない方、コストを抑えたい方にはおすすめです。

炊飯器を見てみるとわかりますが、基本的に炊飯器は蓋の部分に排出口があるため、蒸気は上に出ます。食器棚のスペースに置いている方は、蒸気がこもって棚の劣化につながります。そういいった場合は、サーキュレーターを使い蒸気の向きを変えるのがおすすめです。

サーキュレーターは小型で風力が強力なタイプもあるので、炊飯器の置いている場所によって選らびましょう。また左右上下に調整できるタイプであれば、蒸気を効率良く逃がせるのでおすすめです。

蒸気排出ユニットは、炊飯器を置く棚の上部に設置して蒸気を吸い込んで排出するアイテムを指します。最近はシステムキッチンの標準装備として初めから付いている場合もありますが、後付けでユニットを購入する場合3万円以上は見積もりましょう。

蒸気排出ユニットを購入するにあたってコストはかかりますが、蒸気対策の中では最も本格的で有効なものなので、徹底的に対策したい方におすすめです。

汚れと同じで、水滴も都度ふき取ることでカビが発生するリスクを軽減できます。炊飯器の近くに布巾を置いておくなど、気がついたときにササッと拭けるようにしておくのがおすすめです。

蒸気が棚の天板や吊戸棚の下部分に当たるのが気になる方は、棚には置かず炊飯器の上が広く空いた、移動式ワゴン台車や調理台の隅などに置く方法もあります。炊飯器の使いやすさを考慮しながら置き場所を決めましょう。以下に、ニトリのレンジラックとキッチンワゴンをご紹介します。

レンジラック

• レンジのほかに炊飯器を置くスペースがある
• 炊飯器を置くスペースがスライド式になっていて、蒸気を逃がせる
• デザインがシンプルでインテリアに合わせやすい
• キャスター付きなので好きな場所に移動可能
• 収納付きの商品もある

キッチンワゴン

• 調理器具置き場として使われるので、炊飯器も一緒に置くと使いやすい
• キャスター付き商品もあり、移動しやすい

先ほど紹介した「スチーム防止シート」ですが、実は類似品が100均でも販売されています。それが「キッチン用汚れ防止シート」で、キッチンの壁を保護する目的のアイテムとしてキッチンコーナーに陳列されている場合が多いです。

水を通さない素材なので、蒸気の当たる部分に貼って棚や壁を守れます。サイズは小さいですが、色やデザインはさまざまなものがあり、キッチンの雰囲気に合わせて好みのものを選べるメリットもあります。

蒸気をカットする炊飯器には、「蒸気レス」「蒸気カット」「蒸気セーブ」の3タイプがあります。その中で最も蒸気を抑えられるのが「蒸気レス」で、「蒸気カット」と「蒸気セーブ」は従来品と比べて約80％ほどカットされているものを言います。

最近は蒸気レス機能を搭載しつつ、使いやすさや美味しさにもこだわった高機能モデルが増えました。価格は2万円台のものから10万円近い高級炊飯器まで幅広く、購入の際はさまざまな商品を比較検討しましょう。

安全で機能性も高く、美味しいご飯が炊ける蒸気レス炊飯器ですが、通常の炊飯器よりお手入れが大変なのがデメリットです。使用するたびに蒸気を回収した水タンクや内ぶたを洗う必要があり、内部構造もやや複雑に作られています。

正しくお手入れできていないと炊き上がりにも影響が出るので、購入を検討する場合にはお手入れの仕方にも注目してください。

蒸気レス炊飯器はどのメーカーからも販売されているわけではないため、どこのメーカーが扱っているか確認しておきましょう。メーカー名を挙げると、日立・三菱・象印・タイガーからは販売されていて、パナソニック・アイリスオーヤマは販売していません。

メーカーごとの蒸気レス炊飯器の特徴を以下にまとめました。

今回は炊飯器を棚に置いたままといった条件での蒸気対策について解説しましたが、棚がなくそもそもの置き場所に悩んでいる場合は、こちらの記事で炊飯器の置き場や収納アイテムについて詳しく紹介しています。ぜひ参考にして役立ててください。

こうして考えると、炊飯器の蒸気対策にはさまざまな方法があると分かりますね。蒸気が原因でキッチンに不具合が生じた方はもちろん、現時点で影響が出ていない方も、この機会に正しく対策をして大切なキッチンを蒸気から守りましょう。