炊飯器の電気代の節約方法は？｜エコ炊飯機能付きのおすすめ炊飯器も！

電気炊飯器は電気を使ってご飯を炊きます。毎日使う方は特に、電気代がどのぐらいかかるのか気になりますよね。電気代そのものはあまり気しなくても、「炊飯器の電気はできるだけ節約したい」と思う人はたくさんいるでしょう。

炊飯器は炊飯中だけでなく、保温中や待機時にも電気を消費します。1つ1つの機能が消費する電気は微々たるものですが、何も考えずつけっぱなしにしておくと、月々の電気代に跳ね返ってくるのは確実です。

炊飯器の電気代節約は決して面倒なものではなく、少し意識を向けるだけで簡単にできます。この記事では炊飯器にかかる電気代の目安と、電気代を節約する方法を解説します。また、省エネタイプ・エコ炊飯機能付きのおすすめ炊飯器もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

マイコン式炊飯器は、底部のヒーターで加熱する仕組みです。シンプル構造なため低価格で手に入るのはメリットです。しかし、底面のみで加熱するため高火力とはいえず、炊きムラができやすいというデメリットがあります。

ただし、2合炊きや3合炊きなど種類は豊富に揃うので、一人暮らしや少人数世帯でコスパ重視の方にはおすすめです。

IH式炊飯器は電熱線で内釜全体を加熱する仕組みです。近年主流の加熱方式のためラインナップが豊富で、容量・デザイン・機能など用途や好みに合わせて選べます。マイコン式より価格は高めですが、炊き分け機能や保温機能等便利な機能も充実しています。

予算に限りがある場合は、型落ち商品を選ぶと上位モデルを手頃な価格で購入できる可能性があるので探してみるといいでしょう。

圧力IH式は釜全体を加熱しながらさらに、内部を密閉状態にして100℃以上の高火力で炊き上げます。お米のよさを引き出し美味しく炊き上げるのが特徴です。ふっくら・もちもちの食感が好きな方に向いています。

価格は3種類中一番高いものの、マイコン式やIH式では味わえない炊きあがりを楽しめるため、美味しいごはんが食べたい方には満足度が高いでしょう。炊飯以外に調理機能を搭載した多機能モデルは、料理のレパートリーを広げたい方や家事の時短を目指したい方におすすめです。

炊飯器の加熱方式はマイコン式・IH式・圧力IH式の3つです。しかし加熱方式によって炊飯にかかる電気代が大きく異なるということはありません。1回炊飯するのにかかる電気代を加熱方式ごとに算出し、一覧にします（算出方法は「消費電力÷1000×27円」です）。

消費電力のデータは、2018年度の調査で得られたものです。

炊飯器では炊飯より保温にかかる電気代を気にする人が多いものの、保温1時間あたりの電気代は微々たるものです。実際に炊飯器で1時間保温した時にかかる電気代を加熱方式別に算出し、一覧表にしました。（1kwあたり27円として計算）

保温にかかる電気代は、ハイスペックな炊飯器ほど安くなるのが特徴です。また、いずれの加熱方式でも10時間保温すると、その電気代は1回炊飯した時の電気代とほぼ同額になります。

炊飯器はいろいろな機能を備えていますが、すべての機能が電気を使うわけではありません。炊飯器に搭載されている機能で、電気を使う主なものは以下の通りです。

• 保温
• 時計
• 蒸らし機能
• タイマー予約

タイマー予約は、待機電力に含まれます。ちなみに炊飯器の待機電力は1時間で0.68Wが一般的です。

炊飯器には早炊きモードを搭載した商品があります。炊飯時間が短いので節約になると思われがちですが、実際の電気代はほとんど変わらないか、かえって高くなる商品が多いのです。

早炊きモードは、お米の吸水時間と蒸らしの時間を大幅に削減しています。ご飯をおいしくするには、お米にしっかり水を吸わせることが重要です。そのため早炊きモードで炊くと炊き上がりが固く、普通に炊くのとほぼ同じ電気代を払いながら、まずいご飯を食べることになってしまいます。

ご飯は炊飯器で保温するのと、電子レンジで温めるのとどちらが節約になるかは、保温する時間と家族の人数によって変わります。消費電力700Wの電子レンジでご飯1杯（約200g）を3分温めると、1回の電気代は約0.94円です。これに家族の人数をかけると電気代が算出できます。

対して炊飯器の場合、1時間あたりの電気代を0.45円として6時間保温したとするとその電気代は2.7円です。この下に比較表を記しますので、この下の比較表を参考に炊飯器での保温と電子レンジでの温めのどちらが得か考えてみてください。

炊き上がりをすぐに食べられないとき、保温しておけば時間が経っても温かいごはんが食べられますが、保温時間が長くなるほど電気代がかかります。早目に炊いて長時間保温するよりも、食事の時間に合わせてタイマー予約を活用しましょう。

帰宅時間に合わせたり、家族が揃う時間に合わせたりすれば、保温時間を短縮しその分電気代を節約できます。

ご飯は何日かに1度、まとめ炊きするようにしましょう。炊飯1回にかかる電気代は約4円です。毎日炊くと1ヶ月で約120円ですが、1日おきにするだけで約60円に抑えられます。

また、炊飯器の保温機能は使わないのがおすすめです。ご飯を炊飯器で保温し続けると黄色く変色し、乾燥することで味も落ちます。食中毒を起こさないためにも、炊いたご飯はご飯専用の保管容器に入れて、冷凍庫で保管する方が安心です。

炊飯器を使わない時は、コンセントから抜いておきましょう。炊飯器の待機電力は微々たるものですが、もし24時間つなぎっぱなしにしていると、待機電力だけで1年に約158円かかります。またこの節約方法を実践しやくするには、スイッチ付きの電源タップを使うのがおすすめです。

しかし同じ待機電力でも、ライフスタイルによってはタイマー予約を使った方が節約になる場合があります。帰宅時間に炊き上がるように設定しておくと保温の時間がほとんどなくなるので、忙しくてあまり家にいない人は積極的に活用しましょう。

炊飯器は蒸らし機能にも電気を使います。ご飯に残った余計な水分を飛ばすための機能ですが、あえてこれを使わず余熱だけで蒸らしましょう。やり方は炊飯器が蒸らしに入ったらスイッチを切るだけなので非常に簡単です。

しかし、炊飯器によっては運転中に電源を落とせない仕様になっていることがあります。このような炊飯器の場合は故障の原因になるので、無理に行わないでください。

炊飯器の電気代が気になる人は、始めからエコモードを搭載した商品を買うのがおすすめです。エコモードで炊くと1回の炊飯にかかる電気代は約3円となり、普通に炊く場合より約1円も安くなります。

またエコモードは早炊きモードとは違い、お米の吸水や蒸らしの時間を短縮するということはしません。そのため、電気を節約しながらもおいしく炊き上がります。

炊飯器のサイズは世帯人数に適合するものを選びましょう。一般的にサイズの大きい炊飯器ほど、電気代も相応にかさみます。極端な例としては、一人暮らしで小食であるにもかかわらず一升炊きの機種を利用する場合、電気代のロスが避けられません。「3合炊き」「5.5合炊き」のような表記を必ずチェックしましょう。

今お使いの炊飯器の年間電気代を知りたいときは、経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ」で確認できます。ページ上部のカテゴリーから「ジャー炊飯器」を選ぶと、メーカー・機種別の一覧が表示されるのでとても便利です。

2021年最新情報によると、最も機種の数が多く展開されている「IH5.5合以上8合未満」の年間電気代の平均は2,275円です。お手持ちの炊飯器と比較すれば、買い替え検討の参考にもなります。気になる方は以下のリンクよりチェックしてください。

メニューによってはIHコンロやガスコンロでフライパン調理するよりも、多機能モデルの炊飯器で作った方が早くて光熱費も抑えられる場合があります。中でも煮物系は特におすすめです。その他にもおすすめのメニューは以下の通りです。

• タコライス
• チキンライス
• チーズケーキ
• 根野菜の煮物
• 豚の角煮

どんな調理をする場合も炊飯器は作るメニューに合った調理メニューに設定しましょう。また、その炊飯器に設定されていないメニューは絶対に作らないでください。

最近の家電はますます省電力設計になり、1回あたりの消費電力はモデルが新しいほど安くなっています。家電の電気代節約の基本は、自分のしていることがどのぐらいの電気を使うのかを意識しながら使うことです。炊飯器を含め賢く家電を使って、電気代を節約しましょう。